月別アーカイブ: 2015年1月

ナミビアの飲酒文化その3〜シングルタスクとオシフィマ

私の同僚のナミビア人たちの飲み方は独特です。安易な一般化は避けたいですが、
近所のナミビア人も同じような飲み方をしている人が多いように感じます。

どんなふうかと言うと、まず空きっ腹でシャビーンに行っては
何時間も飯抜きで酒を飲み続けます。そして十分に飲んだら帰宅。
そのあとは飲まずにしっかりご飯を食べる。ご飯が済んだらすぐに寝る。
そんな「シングルタスク」スタイルの人をよく目にします。

つまみを好む日本人にとってはひどく口さみしく暇な時間です。
さらに飲み始めると99%現地語になってしまうので疎外感も半端なく、
酔いに身を任せて微笑んでいるしかないのがビジターのツライところで、
現地語習得の必要性とともに住民同化主義の限界を感じます。

ただこの飲み方なら飲み過ぎてリバースすることもなく、
また深夜までだらだら飲み続けることもないのがメリットです。

帰宅してからは「オシフィマ」で〆ます。

オシフィマというのは、火をかけた鍋にメイズ(モロコシ)
またはマハング(トウジンビエ=パールミレット)の粉をお湯で溶き、
練り固めていくオバンボ族の定番料理で、ナミビアの国民食です。

この料理は南アではパップ、マラウイやザンビアではシマ、
ケニアなどではウガリなど国や部族によって呼び方が異なりますが、
アフリカで生活したことのある人にとってはお馴染みのアレです。
ナミビアではこれを鶏肉や牛肉の煮込みとともに食べるのが定番です。

ナミビアの飲酒文化その2〜タッフェルとプニャプニャ

私は下戸の部類なので、自分から積極的に酒場に行くことはないのですが、
金曜の夜にもなれば同僚が副業で経営している店に強制的に連れていかれるので、
そこで地域社会の飲酒文化を垣間見ることがあります。

(1)人気のお酒と銘柄

シャビーンでよく飲まれているのはビール、サイダー、赤ワイン、ウイスキーなどで、
銘柄だとビールはナミビア地ビールのタッフェルラガーが北部地域では人気です。

ナミビアの銘酒として名高い切れのあるビントゥックラガーや
濃厚でコクのあるビントゥックドラフトなどと比べると
タッフェルラガーのほうが1ナミビアドル≒10円安く、
軽い味わいなのが庶民層に好まれる理由でしょうか。

サイダー(代替ビール)は南部アフリカでお馴染み、南ア産のハンターズとサバナドライ、
赤ワインは南ア産のタッセンバーグ、ウイスキーはなぜかホワイトホースが定番です。

(2)カクテル系

ナミビアで初めて見て新鮮だったのが、赤ワインのコーラ割りカクテルで、
ナミビアではプニャプニャ(PunyaPunya)と呼んで親しまれています。
タッセンバーグ自体は渋すぎてそのままでは飲みにくいのですが、
コーラで割るとサングリアのようなテイストになり飲みやすくなります。

あとは、ホワイトホースのアップルタイザー割りもたまに見かけます。
アップルタイザーというのは南ア産のりんご味の炭酸飲料です。

次記事(ナミビアの飲酒文化その3)に続きます。

ナミビアの飲酒文化その1〜アパルトヘイトとシャビーン

ナミビアには都会にも田舎にもそこらじゅうにバーがあります。
ナミビアではバーのことをシャビーン(shebeen)と呼んでいます。

シャビーンはいまや近所の酒場くらいの意味で使われますが、
実は天下の悪法アパルトヘイト(人種隔離政策)と縁の深い言葉です。

アパルトヘイトの頃、白人は白人専用のバーでビールを飲む一方で
黒人はそのバーに立ち入ることはおろか飲酒自体禁止されており、
黒人はタウンシップという黒人居住区で密造酒を作り、
違法販売をするようになりました。

シャビーンは、アイルランド起源のseibin(小さなマグカップ、安いビール)
という言葉に由来するのですが、上記の歴史を経て、南アでは密造酒、闇酒場
といった意味合いを帯びるようになりました。

さらに禁酒政策緩和後も、シャビーンは黒人たちの社交場として機能し、
今日のような用法に落ち着きました。

次記事(ナミビアの飲酒文化その2)に続きます。

ナミビアの肉食文化〜ブラーイとカッパーナについて

ナミビアには「ナミビア料理」と個別に呼べるほど洗練された食文化はないのですが、
狩猟や牧畜の文化と相まって、バーベキューが盛んです。

(1)ブラーイについて

ナミビアではバーベキューのことをブラーイ(Braai)と呼んでいます。

ブラーイはその名前とともに南ア統治時代にナミビアにもたらされたもので、
ナミビアに限らず、南ア周辺国ではおなじみの料理です。

ナミビアでは、ホームパーティや冠婚葬祭などで好んでブラーイをするため、
自ずと隔週か月1くらいのペースでブラーイをやることになります。

私自身、去年1年間で20回以上ブラーイパーティに参加しています。
日本人でやるブラーイで火付け係を担当するうちに
火起こしも上手にできるようになりました。

(2)カッパーナについて

ブラーイのほかにもう一つ、ナミビアの肉食文化を語る上で外せないのが
カッパーナ(Kapana)と呼ばれるバーベキュー肉を量り売りする露店です。

中・長距離バスのバス停付近や、各タウンに設けられたオープンマーケットでは
肉を焼いて細かく刻んで売っているカッパーナを目にします。

カッパーナは道端のスナックとしてナミビア人に人気で、
ナミビアに住む日本人にもハマる人が多く、私もよく利用します。

10ドル分下さいというふうに注文するとすぐに、その分の肉を切り分け、焼き、
一口大に刻んで提供してくれます。客はそれを指でつまみ、スパイスをまぶして食べます。
その場で食べても良し、スパイスとともにテイクアウトしてもOKです。

肉の種類は牛肉が主で、部位は色々。
ホルモン系もあり、臓器の英単語を覚えていくとベターです。

調味料は定番のブラーイスパイスのほか、タレはトマトとタマネギを刻んで作ったもの、
胆汁のような内臓系の苦いタレなどもあり、どれもなかなかクセになります。

首都でカッパーナの有名なところは、シングルクォーターズやバナヘダというところですが、
日中でも治安のよくない場所なので、荷物を減らし、周囲を注意しながら立ち寄ります。

ナミビアの鉄道事情〜トランスナミブ鉄道

今日はナミビアの鉄道事情について紹介します。

ナミビアでは、1895年のドイツ領南西アフリカ時代に最初の鉄道が敷かれ、
南ア統治時代に首都を中心に四方八方に延伸し、その半分以上は廃れながらも、
現在も3路線で週6日1日1便で旅客鉄道が定期運行しています。(2015年1月現在)

(1)西行き:ウィントフック⇔スワコップムンド⇔ウォルビスベイ
(2)南行き:ウィントフック⇔キートマンズフープ
(3)北行き:ツメブ⇔オンダングワ⇔オシカンゴ

ナミビアは現在モータリゼーションの只中にあり、市民の移動もマイカーとミニバスが大半です。
国内で最も往来の多い首都ー北部州間の路線は運休中の為、鉄道旅行自体超マイナーな扱いです。

上記3路線で実際に乗ったことがあるのは(2)の南行き路線のみですが、
概ね定刻通りに出発し、並走する国道の車にごぼう抜きにされるくらいノロノロ安全運転で、
事故も年に数回車両故障で停車するのみで、客車内の治安も良好、比較的安心して利用できます。

(1)の西行き路線は、ナミビア大西洋岸の観光都市に向かう夜行列車ですが、
同じ線路で「デザートエクスプレス」という豪華観光列車も運行しています。
ナミビアにいるうちに1度は乗ってみようと思っています。