ナミビアには大小様々な部族が暮らしています。
そして部族毎に部族語を持っています。
私の生活圏は北部オバンボランドと呼ばれるエリアに位置しており、
オバンボ族がその人口の90%以上を占めています。
そしてオバンボ族はオシワンボという現地語を話しています。
オバンボ族がナミビアの人口200万人の約半分の100万人を占めるため、
オシワンボの話者はナミビア内で必然的にマジョリティを形成しています。
ナミビアでは英語が公用語なのは以前の記事で述べたとおりですが、
現地語は学校教育以前に家庭環境で自然と身に付ける言語であり、
さらに学校ではアフリカンランゲージ(母語)として教えられています。
オバンボ族の話す言葉はオシワンボと一口に言いましたが、
オシワンボは総称で、そのなかに7つの方言が存在します。
そのうちオシンドンガとオシクワニャマの2つが標準オシワンボに
規定されており、オバンボランドの学校では進級科目にもなっています。
協力隊は主に役所で働くため、活動中は公用語である英語を使いますが、
アフター5や買い物、タクシー移動などでは現地語に触れる機会が増えます。
あいさつ+α程度でも、その現地語がマイナーであればあるほど、
親近感や仲間意識を感じてもらえるので、地域社会に入り込むために
最低限の現地語を習得してみるのもひとつです。
外国人というだけで身構えてしまうのはお互い様ですが、
マイナーな現地語で頑張って挨拶しようとしてくる外国人は
得体の知れない異質なもの、という先入観を外してくれます。
反対にナミビアで日本語の挨拶を知っている人はヘタしたら数十人くらい。
こちらが日本人であることを知ると、日本語で頑張って挨拶してくる人に
ごくまれに出会うことがあります。そういうときは非常に親しみを感じるものです。
これは「コンニチハ日本人デスカ?」と物売りや詐欺師が近寄ってくる
アジア諸国とは全く異なる状況です。